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~品種ごとの味や食感の違いを楽しむ~

長野とあんず vol.2
~品種ごとの味や食感の違いを楽しむ~

初夏にぴったりな爽やかな甘酸っぱさが特徴で、これからまさに旬を迎えるあんず。
長野県の千曲市森・倉科・更科地区と、長野市松代町東条地区は、全国有数の産地として知られています。

今回はこれらの地域の文化や歴史とも深く関わるあんずの魅力や、産地ならではの楽しみ方をお伝えします。

 


 

品種ごとの味や食感の違いを楽しむ
相澤農園 相澤敏正さん

かつて真田家の城下町として栄えた長野市松代町。奇妙山の麓にはあんず畑が広がり、春には一面が花のピンク色に染まります。

フルーツ王国といわれる長野県では、りんごやぶどうなどは、県内で広く栽培されていますが、あんずは長野、千曲市の両市のごく一部で作られている果物です。

「昔は『善光寺の鐘の音が聞こえるところにあんずが実る』なんて言われるほど、長野市ではあんずが盛んに栽培されていました。あんずは水はけが良い土壌を持ち、雨が少なく風が強くない乾燥した場所が栽培に適していて、善光寺平の風土にぴったりあったんだね。

他の地域でも苗を植え、試しているようですが、土があわないのか根がつかないんだよね。」
と話すのは、相澤農園の相澤敏正さん。松代町東条地区にある50アール強の畑で約130本のあんずを育てています。

相澤敏正さん

あんず農家では、作業効率を上げるために収穫時期の異なる複数の品種を栽培することが多いそう。相澤さんも「山形3号」、「信陽」、「信州サワー」、「信山丸」、「ニコニコット」、「新潟大実」、「ハーコット」、「信州大実」と8種類もの杏を栽培。早生種で6月中旬から収穫を迎える「山形3号」から始まり、7月上旬と晩生の「信州大実」まで、あんずの収穫リレーが続きます。

加工食品となることが多いあんずですが、品種によって味や食感、特徴や用途が異なり、生で食べられる品種もあります。程よい甘さの早生種「山形3号」は追熟すると酸味がやわらぎ生でも食べやすいあんずで、ジャムに向いています。「新潟大実」は梅のように強い酸味と香りが特徴で、ジャムや干しあんずに向いています。「信州大実」は肉厚で、追熟すると生でもおいしいあんずです。「信陽」、「ハーコット」、「ニコニコット」は生食向けで、特に「ハーコット」は抜群の甘さを誇ります。「信山丸」はシロップ漬けにむいていて、タルトの仕上げに塗ったりとパティシエにも人気です。

相澤さんが栽培しているあんずの一例

美味しいあんずの見分け方を聞くと、「丸くて、ピカピカしてるもの。つやがいいの!熟しすぎると、果肉がザラザラしちゃって、おいしくないんだよ」と相澤さん。

生のあんずは冷蔵庫に入れると3日~4日は保存がきき、ジャムなどの加工品にする場合は冷蔵庫ではなく冷暗所で保存すると自然に熟して加工しやすくなるそうです。

品種による味や食感、用途の違いを知れば、あんずの世界がもっと広がります。

※この記事は2022年6月時点の情報です。取扱商品等は変更になっている場合がございますので、ご了承ください

 

 

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