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“清らかな水は“いのち”の源(2)”

I♥信州(あいラブしんしゅう)
清らかな水は“いのち”の源(2)

「I♥信州」は、長野県外から信州へ移住された方に、移住のきっかけや信州での暮らしの様子をお伺いし、長野県の魅力をさらに伝えていこうというコーナーです。


((C)南信州新聞社2013)

第14回目のI♥信州は、2013年3月に東京の多摩ニュータウンから下伊那郡阿智村・清内路地区に移住された二川泰明さん・文香さんご夫妻にお話をお聞きしました。

前編では、二川さんご夫妻が、阿智村・清内路に移住されるまでの経緯をお聞きしました。
◆前編はこちら

後編では、二川さんご夫妻が丹精込めて作る天然酵母のパンのこだわりや、現在阿智村で取り組んでいるプロジェクト、移住を考えている方へのメッセージなどをご紹介します。


■美味しい水は酵母にも人にもやさしい

「食の安全」を求めて、阿智村・清内路へと移住を決めた二川さんご夫妻。
現在は、「清内路健康の森」内で“からだにやさしいパンとおやつ”をコンセプトに、天然酵母を使用したパンやお菓子作りをしています。

二川さんご夫妻が作るパンのこだわりは、なんといっても「水」!
阿智村・清内路には、「清内路 一番清水」という清水が流れています。
飯田地方と木曽地方を結ぶ古くからの街道(現在は国道256号線)沿いに湧き出る清水は、長野県環境部で選定している「信州の名水・秘水」に南信州地域(長野県南部)では唯一選定されています。(2010年現在)
硬度13mg/lの超軟水は、雑味がなく、一般的な軟水よりもやわらかい水なので、口当たりがとてもまろやか。
地元のみなさんのみならず、岐阜県など清内路近辺の他県からわざわざ汲みに訪れるという方もいるほどの人気です。
この「清内路 一番清水」を使った二川さんのパンは、焼き上がりもとてもふっくらとしたものが出来上がり、格別の旨味を引き出しています。


阿智村・清内路で古くから人々のいのちの源として親しまれている水、
「清内路 一番清水」

パンをふくらませる役目をする酵母も、二川さんご夫妻の手作り。
オーガニックレーズンから起こしたレーズン酵母や、季節の果物・野草などから天然酵母を作り、日を追うごとに味わいが変化する、深味のあるパンを作っています。
天然酵母と工業用イーストとの一番の違いは、焼きあがった後も酵母が生き続けるというところ。
自家製酵母は、その日の天気・湿度などにより味が違ってしまうため、大量生産が難しく、パンの量も多くは作れないところがありますが、その分、ひとつひとつのパンに、二川さんご夫妻の愛情がたっぷりと込められています。

もうひとつのこだわりは地元の食材を使うということ。
長野県内でも、伝統野菜が多い阿智村・清内路は、おもしろい食材の宝庫!
「清内路かぼちゃ」「清内路きゅうり」「あかね大根」「清内路みょうが」…など、美味しい水と新鮮な食材を使ったパンは、地元の方や観光客の方にも人気です。
また、村内にある老舗お豆腐屋さんの豆乳で作ったシフォンケーキや、スコーンなどのお菓子も人気商品。二川さんご夫妻と同じく、「食の安全」を意識した子育て世代の方から絶大な信頼を得ています。


耕紡工房のからだにやさしい天然酵母パン!
(写真提供:耕紡工房)

また二川さんご夫妻は、阿智村の地域おこしグループ「南信州もったいないプロジェクト」が作った駆除のために捕獲したシカ肉を使ったソーセージで新しい阿智村の名物を作れないかということで声がかかり、天然酵母パンとシカ肉ソーセージをコラボした、耕紡工房特製の「あちホットドック」が誕生しました。

プロジェクトでは、これから村内の耕作放棄地で小麦を作るという試みもあるんだとか!
パン生地から具材まですべて阿智村産のホットドッグが出来上がる日も近いかもしれません。

■清内路は大きな家族!地域で見守る子育て

美味しい水と綺麗な空気、山に囲まれた阿智村・清内路に生活環境を移したことで、二川さんご夫妻のお子さんにも変化がありました。

泰明さん:「子供の人数が少ないというのがあるので、先生の目が行き届くところが良いですね。
一人一人にスポットライトがあたるというか…何かあれば先生も気づくと思うので、そういう意味では贅沢ですよね。東京にいるときは、あまり前に出たがらない子だったのですが、しっかりと自分の意見を発言するようになったと思います。」

文香さん:「東京にいる間は、他の子供たちとの関係が希薄だったんですよね。横のつながりだけで、縦のつながりはあまりなかったんです。でも阿智村は、年齢が上の子から下の子まで、縦割りの中に子供たちがいて、みんなで一緒に過ごしてるところが安心感があるのかな、と子供たちの様子を見ていて感じます。こちらに来てから、家族みんなでごはんを食べるようになりましたし、家族が一緒にいる時間が増えたんです。毎日楽しそうにしているので良かったなと思います。」


山に囲まれた花里、阿智村・清内路では村民が一つの大家族のよう。
自然の中で子どもたちは伸び伸びと育ちます。

さらに、お子さんがいることで、地元の方とのコミュニケーションのきっかけにもなったと二川さんは話します。

泰明さん:「子供がいると、地元の方みんなで見てくれるというか、地域全体で子供を育ててもらえているような感覚はあります。まだ、パン屋の方がバタバタとしているので、地元のみなさんへご挨拶に伺えてないのがちょっと申し訳ないのですが、落ち着いたところで、地元の行事や仕事にも関わっていきたいと思っています。」

■信州へ移住を考えている方へのメッセージ

最後に、二川さんご夫妻から移住を考えている方へのメッセージをお聞きしました。


パンの焼き上がりを見つめる目は
真剣そのもの
(写真提供:耕紡工房)

泰明さん:「みなさん理想を持ってらっしゃると思うのですが、その中で仕事のこととか悩みがいろいろとあると思います。
よく考えて来てほしい…と思う反面、思い切って来てほしいというのもありますね。
ただ悶々と悩んでいるだけだと来られないと思うので、一回移住を考えているところに行って見て、フィーリングが合うなと思えば、決めても良いんじゃないかな。そういう感覚を大事にするのもいいかなと。あとは…清内路においでよ!ってことですね(笑)」


焼き上がったパンには
二川さんご夫妻の愛情たっぷり!
(写真提供:耕紡工房)

文香さん:「いろいろ考えていくと条件も出てくると思うのですが、思い切って来てしまえば意外といろいろなことが進んでいきます。地元の方々とふれあう機会を持つのが大事じゃないかなと思います。」

「思い切りが大事」・・・初めて阿智村・清内路へ訪れたときから約3ヶ月で移住を決めた二川さんご夫妻ならではの言葉です。

泰明さん:「自給自足じゃないけど、エネルギーもごはんも自分たちで作れるようになりたいなと考えています。何でもかんでも買ってるんじゃ資源も無くなってしまいますし、つい100年前まで普通にやってたことを見直していかなければいけないなと思っています。」

文香さん:「阿智村は、山に囲まれているという安心感があります。子育ても地域一帯が大きな家族のように、地域全体で子供たちを育てていくというのをやりたいですね。」

阿智村・清内路だからこそ出来る暮らし、子育てをしたいと話す二川さんご夫妻。
「明朗快活」-そんな言葉が似合う、素敵な笑顔のお二人は、阿智村・清内路の新しい風となり、清内路の新たな魅力の一つとなる日は近いかもしれません。

・耕紡工房  http://kobo-kobo.jimdo.com/

【インタビュー時期:2013年7月】

●長野県では、東京・有楽町の東京観光情報センター内に「長野県移住・交流センター」を開設し、県内各市町村とも協力しながら移住に関する取り組みに力を入れています。
また、名古屋・栄、大阪・梅田の各観光情報センターに「移住・交流サポートデスク」を開設し、中京圏や関西圏からの移住をサポートをしています。
信州への移住に関心のある方はお気軽にご来場ください。

また、移住に関するセミナーや相談会、体験ツアーなどが長野県内各地域で行われています。
移住に興味を持たれている方や信州を知りたい方など多くの皆様のご参加をお待ちしております。

信州へ移住を考える人のポータルサイト
田舎暮らし 楽園信州 http://www.rakuen-shinsyu.jp/

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