2024.02.13 [ 山好き館長の信州便り ]
普段の暮らしにラジオを!(FMぜんこうじ「図書ナビ」第11回)
中川さん:それは大変な経験をされましたね!確かに考えてみたら、こういうことは自分にも起こるかもしれないって、頭では分かっていても、どこか遠いことのように感じてしまったりします。
森:そうなんですよね。母に電話をして「備えている?」って聞いたら、「備蓄はしているけど、使ったことはない」と言うので「一度使ってみたら良いよ」と(笑)。
中川さん:経験されただけに、プチ自慢、できちゃいましたね!?(笑)
森:普段から、車の中に水や、アルファ米、寝袋、防寒着を積んであるんですが、今回、携帯トイレとスマホの充電器も補充しました。
さて、今日はどんな話題でしょうか?
森:そうですね、この流れで災害時に「そうやって情報を得るか」について考えていければと思います。
今回、大雪で車が立ち往生する、という経験をしましたが、いくつも反省点がありました。
- そもそも、警報級の大雪情報が出ているのに、車で出かけてしまった。
- 警報が出た後に車で動かざるを得なかったが、出発前に、道路状況を確認しなかった(通行止めになっているかもしれないと考えなかった)
- 看板などの案内はなく(通行止めになっている筈の道には普通に車がいて)、ある程度渋滞するだろうとは思ったけれども、普段40分で行ける道が5時間もかかるとは思わなかった。
でも、一番大きい反省点は、「リアルタイム」で最新の情報を得るために、「ラジオを聴く」という発想が持てなかったことでした。
実は、私の車はテレビが受信できるんですね。車ではめったに使わないけれど、「何かあったらテレビをつける」という習慣があるので、ニュース番組を付けました。
でも、映るのは東京や他県が多く、なかなかローカル情報は流れません。それでも、やっと字幕が出て、「19号線が通行止め」になっていると。まさに、自分のいる道が通行止めになっているのを知ったんです。でもその時には、戻ることも進むこともできない状況でした。
ネット上の情報も見ましたが、なかなかピンポイントで、今の自分の状況に役立つ情報は見つけられませんでした。
よく「災害時にはラジオが一番安心」と言いますよね。でも、普段から習慣にしていないと、いざというときに、使えないんだな、ということで、あの大雪以降、いろいろ調べたんです。
そしたら、「ラジオを聴いて 安心安全 防災ハンドブック」という冊子が、長野県大規模災害ラジオ放送協議会から出されているんですね!黄色い表紙で「もしもの時のいつものラジオ」というキャッチコピーが付いていて、住んでいる地域ごとの周波数も書いてくれています。FMぜんこうじもしっかり掲載されています。
中川さん:そうなんです。実は年に一度、一斉に放送をする、みたいなことにも取り組んでいるんですよ。図書館はいかがですか?
森:リアルタイムの情報は、大画面にニュースを流しています。「予め備える」という意味では、県立図書館では1月1日の能登半島地震後、防災関係の本のコーナーを作ってもらいました。長野県の「防災アプリ」の案内なんかも置いています。「これは使いやすい」という本やガイドブックを見つけて、繰り返し見たり、いろいろ書き込んだり、ご家族で話し合ったりしていただけると良いのかなと思っています。
今日のおすすめ本は?
中川さん:さて、今日のおすすめ本ですが、実は先月話題になった、「時にはぼ~っと何も考えずに本を眺めることがリラックスになる・・・」というお話、リスナーの皆さんから反響があったんです。それで触発されて、私もそういう本を探してみました!『いとエモし。』(超訳 日本の美しい文学)サンクチュアリ出版(2023年)という本なんですが、枕草子や万葉集などに綴られた言葉を、「いまを生きる私たちの感覚」に合わせて“エモ訳“して、若い人が描いたイラストが添えられているんです。
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