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【休館34日目】書籍縦覧所:知識ヲ運送スル世界第一之良港

平成31年1月10日(木)、休館中の34営業日目。

今日もみんなで本の移動作業を続けています。

明治40(1907)年設立の信濃図書館の蔵書と昭和4年に県立長野図書館が開館した際に市内の書店主西澤喜太郎氏から寄贈された本が閉架書庫にそれぞれつくられたスペースに並び始めました。

つまり、こうして目の前に現れた書架は明治40年〜昭和4年の図書館の姿ということになります。

そんな中で、今日も「おやっ?」と目についた本が1冊。

『地球説畧(ちきゅうせつりゃく) 』という本で、米国人宣教師のRichard Quarterman Wayという人が1856年に中国で出版した漢籍を万延元(1860)年に日本で翻刻したもののようです。

https://www.kufs.ac.jp/toshokan/gallery/data26.htm (京都外国語大学付属図書館)

https://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/200014737/viewer/2  (新日本古典籍総合データベース)

 

中味も興味深くはあるのですが、気になったのは表紙、裏表紙、扉にべったりと貼られた紙です。

「信濃」という文字も見え、蔵書票かなと思ったのですが、何やら薬の名前やら古書、書籍、図書、緑茶、荒物、洋酒、畳表…大安売??などと書いてあります。

よく見れば、それらはこんな説明の周りについでに書かれた宣伝らしい…

「信濃之燈䑓
知識ヲ運送スル世界第一之良港
放蕩心ヲ修覆スル萬国一ノ造心所」
「今般公衆ノ御便利ヲ測リ
仮リニ書籍ノ観覧所ヲ自宅内ニ設置シ
常ニ東京長野両新聞並ニ雑誌数種ヲ備置キ
上顕ノ手続キニテ諸君ノ縦覧ニ供ス」
明治22年1月 會真堂内書籍縦覧所

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