今月のおススメ本のご紹介をお願いします

2023年5月のおススメ本：青山美智子さんの『お探し物は図書室まで』

• 今回は、青山美智子さんの『お探し物は図書室まで』をご紹介します。2021年の本屋大賞で第2位になりました。
• 5つの短編の連作で、登場人物は就職したばかりの20代から、子育てでキャリアに悩む40代、定年退職した60代など、どこか共感できそうな普通の人たち。「こんなはずじゃなかった。何とかしたい」、「でも何をすればよいのかわからない」と悩む中、ふとしたことで、まちの「コミュニティーセンター（公民館）」へ行くことになります。
• 例えば、エクセルを教えてくれるパソコン教室へ行ってみる。そこで、パソコンのマニュアル本を借りようと、コミュニティーセンターの一画にある図書室へ足を運びます。レファレンスコーナーにいるちょっと変わった司書さんから、「何をお探し？」と問われて相談したら、なぜか本のリストに懐かしい絵本が入っていて…そこから物語は思わぬ方向に展開していきます。
• 「本当に探していたものは、何だろう？」…司書さんの言葉は 魔法ではないし、答えを直接もらえるわけではありません。受け止めるのは自分。そして、自分の中にもともとある、大切なはずなのに 止まっていた何かが動き出します。
• 読み終えた後に、「いつもと違う道を歩いてみようかな」「ちょっと寄り道をしてみようかな」と思える本。おススメです！

最後にリスナーの方へメッセージをお願いします

• 今回は、電子書籍のご紹介をしました。特に「KinoDen（キノデン）」は本の中身が検索できるので、効率よく読みたい箇所を探すのにとっても便利です。一方で、最後にご紹介したのは、効率よりもちょっと「寄り道」したくなるような本の話でした。
• これからも、いろいろな切り口で、図書館や本にまつわるお話をできたらと思っています。今日は、ありがとうございました。来月もまた、よろしくお願いいたします！