2020.12.11 [ テーマ本 ]
郷土展示【信州の百鬼夜行】
郷土ゾーン
“信州のくらしと記憶を記録する”
郷土展示:「信州のおそろしい百鬼夜行」
(展示期間:2020年9月ー2020年12月末(予定))
ただいま郷土ゾーンでは
[信州のおそろしい百鬼夜行]と題して、
三つのテーマで関連本を紹介しています。
その中から現在展示中の一部をご紹介します。
一つ目のテーマ
信州にまつわる画家が描いた妖怪画などを集めました。
妖怪を描いたことで有名な信州ゆかりの人物といえば葛飾北斎と、小布施の豪商でその葛飾北斎のスポンサーでもあった
高井鴻山。
『北斎決定版』浅野英剛監修 平凡社 2010 【721.8/ホク】は丸ごと1冊北斎三昧の本です。第2章「怪奇と幻想」に掲載される北斎の妖怪画は、おどろおどろしくも愛嬌があり、楽しめます。
『高井鴻山 』金田功子 編集・執筆 高井鴻山記念館 2019 【N721/340】
この本では妖怪たちが列をなした姿が描かれています。最初は極彩色。そこはかとなく愛嬌があります。次第に水墨画で描かれるようになりますが、そこには妖怪漢詩もつけられています。画風が変わったその心境を推し量りながら見ると興味深いです。
イチ押しは、
『あの世妖怪』長野市立博物館 編 長野市立博物館 2000【N388/233】
平成15年に長野市立博物館で開催された「あの世・妖怪―信州異界万華鏡展―」の展示解説図録です。真田宝物館所蔵の百鬼夜行絵巻や、幽霊画などが充実しています。
それもそのはず。この展示は、国立歴史民俗博物館で平成13年に開催された、「異界万華鏡」展の展示に沿った内容に信州の事例を加えて構成、展示したもので、ご紹介したこの図録は、その中の信州の事例を中心に構成したもの。地元情報が充実した第3章「信州の奇談」が興味深いです。
この図録には当館所蔵の和装本『信濃奇談 上・下』堀内元鎧著 1829【N388/4/1】とそれを口語訳したものが収めてある『日本庶民生活史料集成 第16巻 奇談・紀聞』谷川健一編集委員代表 1970【210.08/85/16】なども紹介されており、カウンターでお申込みいただければ直接見ていただくこともできます。
「異界万華鏡」展の図録『異界万華鏡』国立歴史民俗博物館編集 国立歴史民俗博物館 2001【380/コク】も一緒に展示してあります。見比べてみてください。
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