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【休館16日目】修理・製本班の様子をのぞいてみます

12月10日(月)、休館16日目です。

今日は、全体作業の合間に少しずつ進められている、修理の様子をレポートします

貸出返却を繰り返すうちに、図書館の本は少しずつ消耗していきます。本の角が摩耗したり、ページが取れてしまったり……

(故意や過失による残念な事例もありますが)経年劣化による破損は、多くの方々に愛され活用された証であり、名誉の負傷といえるでしょう。

修理待ちの本がこちらに集められています。簡単な修理は日常業務内で極力対応していますが、重症のものは時間と手数が必要となるため、閉館期間に集中して取り組むつもりで取り置きしておいたものです。

そうそう、この機会に技術の伝達もしていかなければ! 特に気を遣うのが、永年保存する「貴重書」「古書」「郷土資料」です。修理内容の判断や対処に複雑な工程を必要としますので、実際の修理対象本を使った職員研修も予定されています。

こちらの『日本風俗志』は、大正6年に刊行され、県立長野図書館の前身にあたる信濃図書館で昭和4年に登録された、貴重な資料です。残念ながら表紙から本体が外れ、紙も全体的にもろくなっています。

新しい紙で修理をすると、接着面から古い紙が弱ってしまうため、腹帯をかけたり専用の箱を作ったりして、壊れたまま保管します。「本のために修理をしない」という選択もあるのです。利用よりも保存へと役割を変え、書庫で眠りにつきます

 

古いものであっても利用され続ける代表的な資料のひとつに「住宅地図」があります。

数十年前にどんな区画になっていて、どんな建物があったかが一目瞭然でわかり、時代の移り変わりが感じられます

大きな本はもともと壊れやすいのですが、住宅地図は複写(コピー)を取る頻度も高く、のどの部分が割れてページが外れやすい。修理の頻度も高いです。

表紙が取れて、中身もバラバラになってしまいました。これは修理ではなく、しっかり製本し直したほうがよさそうですね。

この本は「ホットメルト」という接着剤で製本されているようです。まずはコテやドライヤーなどを使って温め、柔らかくしたホットメルトを外していきます。

位置を決めて、穴を開けます。黙々と作業する室内に、突如として響く衝撃音

背の部分を和紙で覆って固めたら、先ほど開けた穴を縫っていきます。同じ穴に何度か針を通しますが、最初に回した糸を割いてしまわないように注意。

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