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「哲学」するって楽しい♪あなたとわたしの「歴史」が交差するとき(FMぜんこうじ「図書ナビ」第35回)

森:いわゆる古典としての「哲学書」はほとんど読んでいないんですが、30年前に大ベストセラーになった、ノルウェイのヨースタイン・ゴルデルさんの『ソフィーの世界:哲学者からの不思議な手紙』NHK出版(1995年)。これは、ファンタジーや謎解きの要素もあって面白かった記憶があります。今回引っ張り出してきましたが、結構分厚いですね。主人公の女の子、表紙の絵も素敵です。ほとんど忘れてしまっているので、この機会に読みなおしてみたいと思います。

中川さん:この表紙、見覚えがあります!女の子の周りにいろんな動物がいて、ちょっと不思議な感じですね?

森:それから、信州大学人文学部の三谷尚澄先生の『哲学しててもいいですか? 文系学部不要論へのささやかな反論』(2017)ナカニシヤ出版。これは、私が大学図書館にいた頃に出たもので、大学改革で人文学が軽視されるというか「もっと世の中に直接役に立つ理系に力を入れよう」みたいな動きがあって、真剣に読みました。哲学にはどうしても「難しいもの」というイメージがありますが、意外と私達の生活においても役に立つというか、身近な「思考の道具」としてなくてはならない学問なんだと思いました。ビジネス書なんかでもよく引用されていますよね。中川さんのほうで注目している「哲学書」、ありますか?

中川さん:「哲学書」ではないのですが、結婚前に勤めていた企業では「フィロソフィーの時間」というのが設定されていて。どんなに忙しくても、必ずその日にはみんなが集まって話をするということがありました。ルールはたった一つ「誰のどんな発言も否定しないこと」。けっこう燃えました(笑)。皆さんの人となり、例えば「意外と優しい人なんだ」ということがわかったりして、愉しかったです。

森:なるほど…それすごく良い職場文化ですね!私もやってみたいです。やっぱりフラットな対話の場はとても大切ですよね。

「思考のレシピ」 ~自分が自分であるために

『思考のレシピ』と『ヘッセ 人生の言葉』

おすすめの「哲学書」

森:私がいちばん身近に感じた「哲学書」は、『思考のレシピ : 自分が自分であるために 哲学からのヒント』ディスカヴァー・トゥエンティワン(2014)です。著者の羽入佐和子先生は、私がお茶の水女子大学の図書館にいた頃、学長をされていた方です。羽入先生、学長になられる前は図書館長をされていたこともあって、とても親しくお話をさせていただけることがありました。

中川さん:「思考のレシピ」「自分が自分であるために」…

森:お料理本のレシピになぞらえて、いろいろな哲学者の考え方を料理するように、美味しく自分の身になるものにしちゃおう、という趣旨の本です。「この混沌とした社会を生き抜くためのヒントは、哲学が教えてくれる!哲学が日常の中で役に立ったという実感は、一般的にあまりないかもしれません。しかし、「そもそも『役に立つ』ということはいったいどういうことなのか?」といった本質的な問いを発してきたのが哲学の理論。現代、求められている課題発見能力や批判的思考などは、哲学の考え方が培ってくれるのです。」という解説が付いています。

アリストテレスカントデカルトニーチェといった、名前だけはよく聞く人たちの考えも沢山出て来るし、ヤスパースという、私はあまり知らなかった哲学者が、実は羽入先生のご専門だったようで、沢山引用されていました。ヤスパースは「コミュニケーション」の哲学者で、日常的だったり、学問的だったり、宗教や芸術など精神的なコミュニケーションのほかに、「実存的なコミュニケーション」があるとしたそうなんですね。

本日ご紹介した本たち

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