児童室展示:児童雑誌『赤い鳥』

大学卒業後は中学校や大学の講師などを務めながら、小説の発表を続け、
家族を持ち2人目の子どもが誕生した大正7(1918)年に、『赤い鳥』を発行しました。
三重吉自身は、創刊号に創作童話『ぽッぽのお手帳』を掲載した後は、
再話や翻案として海外の児童文学などを紹介するようになります。
三重吉は綴方(作文)の活動にも力を入れており、
子どもたちが投稿した綴方に指導したり、
綴方講演の開催、『綴方読本』などの本を出版するなどしています。
これらの活動がきっかけとなり、
子どもたちや教師たちが綴方について考える機会にもつながったようです。
三重吉は喘息が悪化し昭和11(1936)年、数え年55歳でこの世を去ります。
それに伴い『赤い鳥』もこの年の8月号をもって終刊となりました。

『赤い鳥』について調べてみると、多くの著名な作家や作曲家などが携わり、
現在でも私たちになじみのある作品の多くがこの雑誌を通して発表されていたことに驚きました
当時の時代背景や『赤い鳥』前後で出版された本の違いなどを、
さらに深めて調べてみるのも面白いかもしれませんね。

 

当館児童図書室にお越しの際は、100年の時をかみしめながら、ぜひ作品に触れてみてください!


下記の本を参考に調べました
書名 著者名 出版者 出版年 請求記号
『赤い鳥事典』 赤い鳥事典編集員会編 柏書房 2018 【909/アカ】
『鈴木三重吉への招待』 鈴木三重吉赤い鳥の会編 教育出版センター 1982 【910.26/スミ】
『『赤い鳥』と鈴木三重吉』 赤い鳥の会編 小峰書店 1983 【909/アカ】

【お問合せ】資料情報課(TEL:026-228-4921)

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