2023.06.15 [ 信州エコスタイルごみ減量推進事業 ]
IDEA FOR GOODS「りんごレザー®」から考える
捨てられる「その先」のこと
長野県の雄大な自然の恵みを受け、多くの生産者たちが関わって生産されるりんご。
そんなりんごに、その先の物語を。
このように話すのは、「りんごレザー®」を手がける 「㈱SORENA(ソレナ)」代表の伊藤優里さん(写真)です。今回は伊藤さんのラボを訪問しお話をお聞きしました。
「りんごレザー®」
りんごの生産が盛んな飯綱町でジュースなどを作る際に出るりんごの搾り滓(かす)を原料とした合成皮革「りんごレザー®」。
一般的な合成皮革に使用される石油由来の樹脂を抑え、
りんごの搾り滓(かす)を代用しています。
筆者も実際にバッグを手にしましたが、とにかく軽い!
りんごの搾り滓(かす)を代用することで軽量化が実現できたそうです。とはいえ、「りんごレザー®」ができるまでの工程は非常に複雑で、製品開発までの道のりは簡単なものではなかったと話す伊藤さん。
通常は「廃棄」される、りんごの搾り滓(かす)に、「その先」の物語を。伊藤さんはどのような思いで開発したのでしょうか。
「仕事」をするのであれば、次世代につながる「仕事」がしたい。 前職は食品会社に勤務していたという伊藤さん。
「規格外などになって捨てられていく食品を見て、このままでいいのかと」
転機となったのは2019年の台風19号災害。長野県のりんご農園が大きな被害を受けたことが、伊藤さんの背中を大きく押し、長野県のりんごを使用した「りんごレザー®」の製造へ向けて本格的に始動しました。
「りんごレザー®」をきっかけに、限りある資源について考えることや地域の素材を資源として循環させることを通して地域活性化につながっていけばいいなと思います。 そしてその先にいる次世代に、安心安全な日本をバトンタッチしていければ」
「その先」 「廃棄」という言葉からは、少しネガティブな印象を受ける人もいるかもしれませんが、明るくおしゃれな雰囲気でメッセージを伝える「りんごレザー®」の取組からは、深刻さよりも「わくわく」が伝わってきます。
捨てられる「その先」を、みなさんも少しだけ考えてみませんか。
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