2012.01.25 [サイベックコーポレーション(塩尻市)代表取締役 平林巧造さん]
中国での挑戦!信州発のブランドを世界へ
日本の「良さ」を中国へ
―サンクゼールで働いている方々をみると、社長の想いを理解して、自分たちもファンになって作っているというのが伝わってきます。ちょっといじわるな質問ですが、文化も歴史も違う中国で、それは可能ですか?
僕は十分可能だと思います。
結局は教育だと思うのです。日本もそうですが、人づくりは国づくり、企業作りも人づくりで、すべては教育であり訓練であると。そういう意味で必ず人は変わると考えます。現に私たちの世代の中国人の方と、若く海外経験のある中国人の方では随分文化が違います。まったくと言っていいほど違うぐらいの文化を持っていますし、私は、中国はこういう国だから無理だぞという考え方をしないで、必ず変えられると思っています。私たちもそれを通して成長できると信じたいなと思っています。
―いじわるな質問にお答えいただき、ありがとうございます(笑)
いえ、とても答えやすかったですよ。
中国の成都市で、イトーヨーカドーさんが大成功されました。世界で一番売り上げがあるのがイトーヨーカドー成都店らしいですよ。
そのお店にバックヤードから入って行くと、警備の方が大きな声で「こんにちは!」と挨拶をするのです。業者の我々に対してね。お店の従業員もいい笑顔で挨拶をするのです。
店舗のトップの方々からお話を聞くと、やはり繰り返しの教育が大切だとおっしゃっていました。
そういう子たちが育ってきたので中国の中では異質の会社になってきているわけです。中国政府もそれに非常に感謝をしています。
僕は日本のいい製品を輸出するだけではなくて、日本人の良さや挨拶をするとか、ホスピタリティがあるとか、きめ細かさは、世界に貢献できる、日本の宝だと思います。
今中国で大人気のサンクゼール商品は、ジェラート。現地では「高級品」にも関わらず、行列ができるほどの人気ぶりです。
しかし、この人気商品のジェラートも実は苦肉の策でした。
原発事故後、中国政府が長野県を含む日本産食品の輸入規制を続けていることもあり、日本からのジャムやワインは、思うように販売することができなくなりました。
何とかしなくては……という思いから、現地で原材料を調達・製造できるジェラートを展開。既存店で試験的に始めたジェラート販売が好調だったため、いよいよ専門店展開に乗り出します。
ジェラート専門店とワインなどの物販店を合わせて、今後3年間で中国国内20店規模を展開することを目指すサンクゼール。日本のものづくりの心が、長野県で生み出される「豊かな田舎の心地よさ」が、世界へと広がっていきます。
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