サッカー選手やチームの詳細情報を文字化してサイトに掲載している点にあります。

「それって当たり前じゃないの？既にこういったしくみがあるのでは？」と思う方もいるかもしれません。しかし、このサイトの誕生はサッカー界にとって革命的なことなんです。

実は、サッカーは人を通じてでないとチームに入れないコネ入社のような世界。選手の情報は人づてで伝えられるのが一般的であるため、トップリーグから外れた選手は注目されることなく埋もれていってしまうのが現実です。

自分自身も長野パルセイロを1年で退団し、その後はフルタイムで働きながら選手を続けるという厳しい時代を3年程過ごしました。結局他のチームへの移籍は叶わず引退しましたが、「今どんな強みを持ったサッカー選手が日本にいるのか」「チームがどんな選手を必要としているのか」という情報を世の中に開示していかなければならない、という必要性をずっと感じていました。

PLAY MAKERのしくみ

－選手の情報がどこにも集約されていないという現実は知りませんでした。

そうしたご自身の経験もあり、(株)I.D.D WORKSの設立に至ったのですね。

実は、初めの頃は「どこかの会社が新事業としてサイトを運営してくれれば良いな」と思って動き出したんです。それなので、自分で会社を立ち上げるなんていうことは怖くて考えたこともなかった（笑）

でも、ある時に「自分で自分の人生のハンドルを握ろう」と決意し、本当に恐る恐るですが起業を決意しました。サイトの中身が詰まっていけばいくほど、やはり自分の思ったようなものを、理想のペースで進めていきたいと感じたんですよね。これは、“起業”と“会社員”の大きな違いでもあると思います。

－起業の準備はどのように進めていきましたか。

まずは、自分の頭の中にあるイメージを書き起こす作業から始めました。実際に使う選手・監督が使いやすいサイトにしたかったので、どんなメニューにし、クリックしたらどこに飛ぶのか？という細部の設定を、ノートに図を用いながら書き起こしていました。

当時は工場で働きながらサッカー選手も続けていたので、仕事前の早朝5時～7時と時間を決めて集中して作業しました。

－忙しい選手時代から準備をしていたとはすごいですね。

それなので、構想に3年もかかりました（笑）