林務課です。
平成24年度に行った「小さくてもキラリと光る取組み」事例を紹介しています。
第6回目は、「先進林業機械の功程調査」についてです。
1 背 景
平成22年度に長野森林組合へ導入されたホイール式林業機械は、従来のクローラ式林業機械に比べ足回りの速さや林内走行性等による生産性の向上が期待されています。
作業現場での生産性を調査し、より効率的な作業運用を図るため、平成23年度に引き続き長野森林組合、(独)森林総合研究所及び長野県林業総合センターと共同調査を行った。
2 取組み内容
事前調査として、立木位置を電子コンパス等により測量・調査(0.71ha 1,175本)し、測量結果をCADにより図化しました。平成24年7月23日~31日にかけての本調査では、傾斜地(最大斜度25°)での列状間伐を、各作業システム(下表参照)で林内作業を行い、作業功程及び土壌攪乱がどのようになるか調査を実施しました。
作業システム1 ホイール式ハーベスタで伐倒・造材を行いホイール式
フォワーダで集材
作業システム2 チェーンソーで伐倒、クローラ式プロセッサで造材後、
クローラ式フォワーダで集材
作業システム3 チェーンソーで伐倒、クローラ式プロセッサで造材
(集材後道路上)、スイングヤーダで集材
3 結 果
功程調査の結果は森林総合研究所で現在解析中です。
調査を行う中での感想は、クローララ式は伐根乗越え時に大きく車体が傾き転倒の危険性があることから、林内作業は行わないほうが好ましいと感じました。
また、ホイール式では林内作業でも比較的安全にできますが、20°を超える斜面では登坂が困難であったほか、20°斜面の下り作業では作業はできますが、作業効率は決して良いとは感じられませんでした。
傾斜に合わせて作業システムを採用する必要性を感じました。
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