2017.07.10 [ 【情報発信】信州「森に通う道」樹木巨樹・古木 ]
【信州「森に通う道」シリーズ】陣馬形山のブナ(丸尾のブナ)
この巨木が今回紹介する「陣馬形山のブナ」ではありません。
陣馬形山の巨大ブナは、山頂キャンプ場の下の車道(牧草地沿いの道)を南西に1キロ程下って行った所の山中にあります。車を運転していると巨木へ通じる山道の入口に比較的大きな看板があり、迷うことはありません。
広い路肩に車を止め、細い山道を歩くこと数分。周囲を圧倒するかのごとく、太い枝を四方に広げた見事なブナの巨木が姿を現しました。
かつてこの辺りは「丸尾村」という村であったことから、地元では「丸尾のブナ」と呼ばれています。推定樹齢600年、樹高14.5m、目通り幹周6.5m。なんとも風格のある神々しい巨木です。中川村指定の天然記念物。大きな枝には、その重さを支える支柱が施されていますが、特に目立って衰弱しているような箇所は見当たりません。
地元の人達は、今から550年程前にこのブナを御神木として、根元に祠を祀ったとのこと。昔の人々の思いが太い幹の中に染み込んでいるような感じを抱きます。
ブナは漢字で書くと「橅」。木へんに「無い」と書きます。木材としての使い道が無いからだと教わったことがありますが、実際には家具や小物などに用いられ、白っぽく美しい材面で、けして使い道が無いということはありません。ただ、狂いやすく加工しにくいという特徴もあると聞きますので、そんなところからそんな字になったのかもしれませんね。
普段のストレスをブナの巨木に消し去ってもらい、山を後にしました。
陣馬形山は、ブナ等の森林だけでなく、風景を眺めるだけでも素晴らしい場所です。
是非出かけてみてください。
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