い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

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仲秋に月眺める頃【井月さんのこころ27】

井月さんのこころ シリーズ その27 

 大型の台風18号が伊那谷を通り過ぎた16日(月)は敬老の日でした。
 台風は、豊橋市付近に上陸し、飯田市付近を通過して南アルプスの向こう側を北東に進み、伊那谷直撃は免れましたが、風雨ともに強く、上伊那管内では人的被害こそ無かったものの、住家一部損壊5棟などのほか、8,900戸の停電、果樹の落果による農作物被害などがありました。
 管内の時間雨量の最大は、辰野町雨沢(午前10時)と箕輪ダム(午前11時)で36mm/時を観測し、累積雨量の最大は、横川ダムで122mmでした。最大瞬間風速は辰野町で22.7m/秒(午前10時30分)でした。
 数十年に一度の自然災害が発生する恐れがある場合に、新たに8月末から運用が開始されることとなった、気象庁の「特別警報」が、今回初めて福井県・京都府・滋賀県に対して発表されました。
「すわ!伊那谷直撃の伊勢湾台風や36災害の再来か?」と心配された今回の台風18号。少し逸れてくれましたが、列島を縦断し、全国各地で大きな被害が発生しました。
 そんな台風一過の秋の空は何処までも澄んで、高さと青さを感じさせてくれます。
 晴天が戻り、伊那市美篶笠原ではコンバインによる稲の収穫が行なわれていました。
 写真: コンバインによる収穫  彼方は経ヶ岳



 伊那市の春日街道沿いでは、台風で寝てしまった田圃の稲に鷺の群れが舞い降りていました。
 写真:台風一過(鷺の群れ)

 陰暦8月15日の月は、仲秋の名月、今日(けふ)の月とも呼ばれます。今年は9月19日(木)がその仲秋の名月でした。
 写真: 仲秋の月(9月17日・月齢11.6、18日・月齢12.6、19日・月齢13.6満月)

 井月さんが詠んだ仲秋の月は、たくさんあります。そのうちのいくつか。

 月ささぬ家とてはなき今宵かな  井月

 山を越 川越 けふの月見かな  井月

 酔てみな思い思いや月今宵  井月

 出来揃ふ田畑の色や秋の月  井月

 以下、後者の句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、

 この一年の気候も順調で、揃って稔った田畑の色の見事さ。折から秋の月が昇ってきて辺りを照らす。
 せっかく丹精込めた農作物も旱や風水害、病害虫で台無しになることもあるだけに、天候に恵まれ、無事収穫の秋を迎ええたことに感謝。 この句の碑が二〇〇八年井上井月顕彰会堀内功氏によって美篶笠原に建立された。
 (月・秋)

 写真: 井月句碑 「出来揃ふ田畑の色や秋の月」

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