南信州お散歩日和

南信州は、広い長野県の南端に位置しています。やわらかい方言が使われ、人も土地柄も温かく穏やかな当地域には、 各所に温泉があり、賑やかなお祭りもたくさんあります。 この地域ならではの魅力を職員がお伝えしていきますので、 南信州にどうぞおいでなんしょ!

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南信州民俗芸能体感・講習会~新野の雪祭りと折口信夫~

企画振興課のRMです。

12月10日(日)に、東京・國學院大學において南信州民俗芸能継承推進協議会・國學院大學折口博士記念古代研究所主催による「南信州民俗芸能体感・講習会~新野の雪祭りと折口信夫~」が開催されました。

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この体感・講習会は、首都圏在住の南信州地域の地縁者の方々などを対象に、南信州地域の民俗芸能の醍醐味と継承の必要性を伝えることを目的に開催され、平成27、28年度に引き続き今回で3回目となります。

今回のテーマ「新野の雪祭りと折口信夫」についての解説を少々しますと…

「新野の雪祭り」は国の重要無形民俗文化財に指定されている南信州を代表するお祭りで、毎年1月14・15日に開催されています。

【詳しい情報はこちらから】

・阿南町ホームページ→ http://www.town.anan.nagano.jp/kanko/cat177/000364.html

・南信州お散歩日和(今年のお祭りの様子)→ http://blog.nagano-ken.jp/shimoina/culture/16251.html

そもそもこの「雪祭り」の名称は、國學院大學教授で民俗学者・国文学者であった折口信夫博士によって命名されたといわれており、折口博士はたびたび新野の雪祭りに訪れて、新野の人々と終生にわたり親交を深めるとともに、お祭りを東京へ招聘して、國學院大學他での公演を実現させています。また、折口博士が亡くなった昭和28年11月と7回忌の昭和35年10月にも、折口博士を慕う新野の人々によって、國學院大學内で慰霊の舞が奉納されています。

このように、新野の雪祭りと折口博士は切っても切れない関係にあり、今回、折口博士の生誕130年に合わせて、縁の深い國學院大學で56年ぶりの慰霊の舞を奉納するとともに、本年完成した雪祭りの記録映像の上演、講演会として開催されることになった訳です。

前置きが長くなりました。当日は天気も良くイベント日和。会場の國學院大學常盤松ホールでは、阿南町の物産や記録映像DVDなども販売され賑わいました。

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午前中は記録映像の上映(前半)です。雪祭りの準備や1月14日までに行われる様々な儀式の様子が詳細に記録されています。「祭りの全貌を明らかにするとともに、祭りの形とその意味をできる限り克明な映像として残し、次代への継承へ役立てることを目的とした」という、製作者の意図がしっかり伝わってきます。

午後は開式のあいさつの後、いよいよ新野の雪祭り「中啓の舞」「順(ずん)の舞」奉納です。

写真では見づらいのですが、ステージ上に折口博士の写真と愛用の椅子が用意され、その前で、雪祭りが行われる伊豆神社の宮司の金田さんによる舞が奉納されました。

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「中啓の舞」は本殿の儀の祭典の後に舞う儀式舞、「順の舞」は祭りの場を清め神を迎える神招ぎの舞でもあり、一人ひとりの清めの舞だそうです。保存会の皆さんの笛と太鼓の音に合わせて厳かに舞われ、会場が神聖な雰囲気に包まれました。この2つの舞の詳細は、雪祭りの記録映像DVDを御覧ください(と宣伝しておきます)。

奉納の舞の後は、國學院大學文学部・折口博士記念古代研究所教授の小川直之先生、飯田市美術博物館学芸員・國學院大學兼任講師の櫻井博人さんの講演です。

小川先生からは折口博士と新野の雪祭りの関係や、折口博士の雪祭り研究の理論、櫻井さんからは雪祭りの特質について分かりやすく解説いただきました。

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講演の後は記録映像の上映(後半)で、有名な「幸法」や「茂登喜」などの面形が登場する「庭の儀」の映像が中心です。先ほどの講演を振り返りながら映像を見ると、雪祭りの芸能の持つ深い意味や新野の人々の信仰心を感じました。

主催者発表による参加者数は、ホールの席数と同じ230人。大盛況の会となりました。

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今回御参加いただいた地縁者の方々には、南信州・阿南町の素晴らしさを再認識していただけたと思います。一般参加の方々も、この体感・講習会をきっかけに、是非、実際に阿南町新野に足を運んでいただき、「寒い、眠い、煙い」雪祭りを体感していただければ幸いです。

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