南信州お散歩日和 南信州は、広い長野県の南端に位置しています。やわらかい方言が使われ、人も土地柄も温かく穏やかな当地域には、 各所に温泉があり、賑やかなお祭りもたくさんあります。 この地域ならではの魅力を職員がお伝えしていきますので、 南信州にどうぞおいでなんしょ!【写真:阿南町平石農場のひまわり】

南信州お散歩日和

南信州は、広い長野県の南端に位置しています。やわらかい方言が使われ、人も土地柄も温かく穏やかな当地域には、 各所に温泉があり、賑やかなお祭りもたくさんあります。 この地域ならではの魅力を職員がお伝えしていきますので、 南信州にどうぞおいでなんしょ!【写真:阿南町平石農場のひまわり】

飯田城下を往く ④飯田弁

 これまでお寺や山、並木を取り上げてきましたので、今回は無形のもの「飯田・下伊那の言葉」(ここでは便宜上「飯田弁」とします。)について触れてみたいと思います。ブログにはちょっと不向きかもしれませんね。

 私は飯田で生まれ飯田で育ったネイティブなので、随分と長いこと「飯田や下伊那に方言なんかないらぁ」「ワシらは標準語をしゃべっとるにぃ」というとんでもない確信を持っておりました。
 ある時、飯田・下伊那こそ方言の宝庫、ここの人はほぼ方言でしかしゃべれないという事実に気づかされ、愕然としたものでございます。
 飯田弁はそれこそ無尽蔵にありますが、ここではいくつかの代表的な言葉を取り上げてみたいと思います。

【なぁにぃ言語圏】
 飯田弁の一番の特徴は語尾にあります。
 「・・なぁ」「・・にぃ」がその代表格です。
 「・・なぁ」は「・・ね」、「・・にぃ」は「・・ですよ」ぐらいの意。
 「な」「に」と切るのではなく、小さな「ぁ」「ぃ」が付く感じ。
 たいへんによく使われます。この地方は「なぁにぃ言語圏」にあると言ってよいでしょう。
 「・・らぁ?」もよく使います。「・・ですよね?」の意。豊橋や浜松の人も使っていて、言語の来し方を考えるとちょっと面白いですね。
〇使用例「あんなぁ、Mさんがやってみぃって勧めるもんでなぁ、やってみたんだにぃ。知っとるらぁ?」
〇口語訳「あのね、Mさんがやってみたらって勧めるからね、やってみたんだよ。知ってるよね?」

【あ行】  「おあがりて
 「玄関から家の中に上がってください」の意と「どうぞ食べてください」の意の2つの意。
 よそ様の家にお邪魔して、「おあがりて」攻撃に抗しきれず満腹になることがまゝあります。


【か行】
 「きぶる
 「機嫌を損ねへそを曲げる」の意。
 〇使用例「課長がきぶって、口も聞いてくれんのなぁ」

【さ行】  「ささらほうさら
 「いろんなことが同時多発的に起こって混乱の極みにある」様
 〇使用例「3時から会議だし、この書類は今日中にまとめろって言うし、もうささらほうさらだにぃ」
 宮部みゆきさんが甲州の方言として『桜ほうさら』のなかで紹介していますが、飯田でも使います。全県的にも使いますかね?
 宮部さんは「美しい言葉」と言っていますが、必ずしもそうではないかも・・・

【た行】
 「だだくさまもない
 「量り知ることができないほどたくさん」の意
 〇使用例「合庁へ行ったら、だだくさまもねぇほど書類を持たされたにぃ」

【な行】  「ねやねや
 「人が群れ賑やかく活気がある」様
 〇使用例「昨日は『りんごん』で飯田の街はねやねやだったにぃ」
【りんごんで街はねやねや、アルクマはモテモテ】⇒

【は行】
 「はれっ」「ほいっ
 感嘆詞。「はれっ」は「あれまぁ」、「ほいっ」は「ねぇちょっと」って感じかな?
 〇使用例「りんごん」の掛け声に「りんごん、りんごん、ほいっおいな」とあります。北信出身のコに「ほいっおいな」ってわかる?と聞くと「Hey Come-On」の意味ですか?のお答え。大正解!

【ま行】  「みやましい
 「大変立派で晴れがましい」様
 〇使用例「はれっ、成人式だもんでみやましいなぁ」

【や行】
 「やらしい
 「嫌らしい」「いけ好かない」の意。方言でないようで多分方言。100%嫌がってはいないニュアンスで使います。
 〇使用例「はれっ、やらしいなぁ」

【ら行】
 「らんごく
 字を当てれば「乱極」か?
 「何も片付けられず散らかっている」様
 〇使用例「部屋の中はらんごくなんちゅうもんじゃぁないにぃ」

 どうでしょう?微妙なニュアンス伝わりましたか?
 標準語に直すと、味も素っ気も身も蓋もない感じになってしまいますが、こんな感じで私たちは毎日、方言とも知らずに「なぁ」とか「にぃ」とか言いながら暮らしています。

 なお、イラストでの特別出演は豊丘村の「リンゴ村長」でした。御出演ありがとうございました。 

<地域政策課>

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