「旬」の宅配便~佐久っと通信~ いつでも新鮮! 職員が見つけた佐久地域の「旬」の魅力をお届けします。 どうぞ、さくっと見てください。

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姥が沢ため池改修工事が竣工しました

農地整備課の”もうすぐ結婚1周年”のS.Eです。

今回は、“ため池改修工事”についてご紹介します。

工事を実施したのは、“姥が沢ため池”と呼ばれている農業用のため池です。
この池は、佐久市(旧浅科村)北部の小諸市との境界付近、御牧原台地の中腹にあります。
寛永年間(1624年~1645年)に造られたということで、かなり老朽化しているため、一時は「埋めてしまおう」という案もありましたが、水の少ない地域の貴重な水源であることから、今後も利用し続けることになりました。

池の状況を調査した結果、堤体(ていたい:水を堰き止めている堤)の幅や高さが十分で無いことが判り、改修工事を実施することになりました。

下の写真は、工事実施前の堤体の写真です(左側が貯水側)。堤体の上面がかまぼこ型に痩せてきています。

改修工事に先立ち、池にいる魚の引越し作業を行いました。

池には、地元で放流した“フナ”や”コイ”がいましたが、外来魚である”ブラックバス”もいました。

捕獲したフナやコイは、近くの池に放流しましたが、ブラックバスは特定外来生物(持ち出し禁止)なため、可哀そうですが処分することになりました。

改修工事は、
・堤体補強のために盛土(もりど)を行う
・波で浸食されないように堤体に護岸を設置する
・水が溜まりすぎないようにするため、余水吐(よすいばき)を改良する
という内容で実施しました。

工事では、まず、池底に堆積したヘドロ状の土の撤去から行いました。

上の写真の右側にあるのは、この工事で設置した仮設の進入路です。

土を取り除いたら、堤体の表土を取り除く作業です。

表土には、草の根等の有機質が多く含まれています。表土の上から盛土を行うと、将来、表土内の有機質が腐って堤体が弱くなってしまうので、表土は撤去することにしました。


表土を取り除いたら、堤体を補強する作業です。
堤体の補強に使用する土を選定するため、現場周辺にある何種類もの土で試験施工を行いました。
下の写真は、試験施工の写真です。

試験施工では、どの土が堤体の補強に適しているか、また、どの程度締固めれば良いかを確認しました。確認作業は、土と締固め回数をそれぞれ組み合わせて、最良の組み合わせを見つけるという方法で行いました。下の写真は、確認試験の状況です。何パターンも実施していることが分かっていただけると思います。

試験施工の結果、池底の堆積土が最適であることが判明しましたが、そのままでは水分量が多すぎて使用できませんでした。そのため、石灰を混ぜて水分量を調整することにしました。

石灰を混ぜて改良した土を、堤体に馴染むように薄く撒き出して、機械で締め固めます。それを、何層も繰り返して堤体の補強を行います。

締め固めは、締め固め作業が不足しないように、逆に締め固め作業が多すぎないように、回数をきちんと管理しながら実施しています。(土の締め固め作業をやりすぎると、逆に土が軟らかくなってしまうので、回数を確認する必要があります。)

仕上がった盛土は、各層で密度を測定して、確実に締固められているかを確認しました。

また、2層毎に遮水性(しゃすいせい:水のもれにくさ)を確認しました。

遮水性の確認は、上の写真のように、盛土に掘った試験用の穴に水を満たして、水の減少量を測定するという方法で行いました。

施工中は、盛土に乾燥でヒビが入らないようにすため、散水したり、シートで覆ったり、細心の注意を払って進めました。

堤体の補強が出来てきたら、波除護岸(なみよけごがん)の設置です。

堤体が概ね完成したら、余水吐(よすいばけ)の工事を行いました。

工事完成後は、試験的に水を溜めて漏水が無いことを確認しました。下の写真は、水位の変動状況を確認しているところです。

下の写真は、完成直後の写真です。

調査、設計、施工と、多くの方々のお世話になり無事完成することができました。この場を借りて、お礼申し上げます。本当にありがとうございました。

余談ですが、水を溜めてから1週間後に現場に行ってみたところ、正体不明の魚が泳いでいました。ブラックバスだったら・・・トホホです。

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