信州魅力発掘人

信州に魅せられ、活動する人たちの言葉には「信州の魅力」が凝縮されています。信州の魅力を掘り下げ、それを語る「信州魅力発掘人」。山の強さ、美しさ、厳しさ、素晴らしさを知る人たちが「山の魅力」を伝えます。

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走ることはライフワーク。大自然の中を走り続けたい。

近年の「山ブーム」、そして「ランニングブーム」。その2つを合わせるかのように、じわじわと人気が高まってきているのが山道を走るトレイルランニングです。最近は専用シューズをはじめ装備や道具も充実。国内で開催されるトレイルランレースも増えてきています。

8回目となる「信州魅力発掘人」に登場していただくのは、松本市役所に勤めるトレイルランナー・大内直樹さん。日本山岳耐久レース「長谷川恒男カップ」で優勝経験を持ち、海外のトレイルランレースやアドベンチャーレースにも多数参加しています。大内さんがトレイルランを始めたきっかけや、山を走る楽しさについてお話を伺いしました。


アスファルト、土、砂利。どんな道も分け隔てなく走る面白さ

- 大内さんがトレイルランを始めたきっかけは?

もともと自転車が好きで、何か競技を考えたときに、ロードレース、シクロクロス、マウンテンバイクなどいろいろあったのですが、その中でトライアスロンをやろうと思いました。ちょうどそのころ、父がランニングを始めて一緒に走ることもあったので、挑戦しやすかったのかもしれません。トライアスロンは高校生、大学生と続けていたのですが、少し物足りなさを感じて、山を走り始めました。

- 物足りない、とは?

トライアスロンは基本的に舗装路を走るので、より自然を感じながら走りたいと思うようになってきて。大学時代、何度かニュージーランドへ行ってトライアスロンをしているうちに、向こうでは山を走る競技がメジャーだと知りました。日本の場合、ロードランニングとトレイルランニングを分けて考えますけど、向こうは違って、舗装路を走りながらときどき山へ入ったり、また戻ってきたりする。区別するのではなく、気楽に自然体で走れるスタイルがいいなと思いました。

- そこからトレイルランを始めたんですね。

自分に合っている気がしました。緑の中に囲まれていると、焦らず、ゆったりとした時間を感じながら走ることができます。レースだと順位があるので急ぐこともありますが、勝負よりも自分がどこまでできるか試してみたいという気持ちが強いのかもしれませんね。一番になりたいわけではなくて、自分が走れるかどうかを知りたい。でも、耐久力といってもマラソンを走りたいわけではないので、自然の中に入っていけるという要素は譲れないところです。海外の100マイル(=160キロ)レースに参加することもありますが、フルマラソン4周、と言われると嫌ですから(笑)。

- 自然の中がいいんですね。

自然の中を走ると感覚が研ぎ澄まされます。車も人もいなくて、聞こえるのは鳥の鳴き声やさえずり、感じるのは自分の息づかいや踏みしめる草の音。上り坂は大変で、辛いときもありますが、そこも含めて自然の良さだと思います。


走る理由は「ご飯がおいしいから」

- 大内さんはどうして松本へ?

大学まではずっと名古屋にいたのですが、就職を考えたときに、住むところを大事にしたいと思いました。都会で暮らして平日は仕事をして、休日に山へ行くというのもいいのですが、やはり山に近いところに住みたいな、と。

- 実際に住んでみてどうですか?

今は、安曇野市に住んでいますが、毎朝3時20分に起きて、3時半から1時間ほど走って、食事の用意をして自転車で出勤します。自転車で市役所までは35分くらい。たまにランニングで出勤することもありますよ。夜、飲み会がある場合は、朝は走って来て、帰りは電車を使います。

浅間温泉や美ヶ原温泉の裏にある東の方の山々は静かで走りがいがありますね。毎朝走るコースはいろいろなパターンがありますが、山の麓までは舗装路でいって、山に登って下ってまた舗装路で帰ることが多いです。

- そんなに毎日走っているんですね。どうしてそんなに走るのですか?

私の場合は、ご飯がおいしいから走るんです。

- ご飯がおいしい??

「走らなくてもご飯はおいしい」と言われることもありますが(笑)、全く違います。特別な調味料です。もちろん、走れば走るほど早くなるということはありますが、良い成績を出せなくなったらつまらないのかというとそういうことでもないので、「目標=早く走る」ということではないですね。より原始的な感覚なので、趣味というのも違う気がします。生活という方が近い。動いて、ご飯食べて、動いて、ご飯食べてということです。

- 普段の生活の一つになっているんですね。

いかに楽しく、長く続けられるかが大事だと思っています。レースでも無理して完走するのではなく、限界だと感じたらそこでストップする。体はもちろん、精神的にもダメージを与えないように、嫌だと思ったら止めるようにしています。苦痛だと続けられないし、楽しめなくなったら終わりですから。


出張先でも、朝はその町を走るという大内さん。「どんな町にも意外と走るコースがあります。走ると町を少し違った角度で見ることができます」と話します。鹿児島に行ったときには桜島を一周して回ったとのこと。次回は今、大内さんが市役所の職員として取り組んでいること、そして今後のことについてお聞きします。

PROFILE

1975年生まれ、名古屋出身。高校時代に自転車に興味を持ち、そこからトライアスロン、トレイルランニングの世界へ。大学卒業後、松本市役所に入所し、安曇野に移住。スポーツを活かしたまちづくりや地域の活性化を図る「松本スポーツコミッションプロジェクト」の推進に尽力している。

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