自然と遊ぼう!ネイチャーツアー

~自然に触れる、学ぶ、そして守る~ 自然環境や生物多様性、自然体験型ツアーについての情報をお届けします。

浅間山(活火山つづき)

前回につづいて、浅間山の魅力紹介です。
少し離れて南の佐久平から見ると、浅間火山の全体像がよく見えます。



前掛山の西(写真左側)にあるのが黒斑山(くろふやま)です。黒斑山は今から約10万年前にはじまった火山活動の産物ですが、大きな火山に成長した後に、2万数千年前に火山体の東半部が一気に崩れ去りました。当時崩れた山体は岩屑なだれとなって山麓の広い地域を埋め尽くしています。南軽井沢の塩沢地域周辺に数十年前まで広がっていた湿地の形成には、この岩屑なだれによる川のせき止めも関与しています。その後約1万年前から、現在の前掛山を中心とする火山活動が始まりました。

黒斑山から牙(ぎっぱ)山や剣ケ峰に続くごつごつの岩山は、かつての黒斑火山の残骸です。その横にある前掛山は今成長中の新しい火山体、そして噴煙をあげる火口(火口丘は釜山と呼ばれています)は天仁の大噴火(西暦1108年)によって生まれたと考えられています。黒斑山から前掛山にかけての山の形を見るだけでも、これらの一連の火山活動の推移がよくわかります。



さらに、黒斑山の山頂(標高2400m)から見る前掛山(標高2524m)は圧巻です。下の写真で、左側の黒斑山に向かう岩場の上に登山道が通っています。
黒斑山はすばらしい自然の展望台で、火口から2Kmほどの至近距離で、活動中の火山をほぼ目線の高さで眺めることができます。黒斑山や高峰山などの古い火山体の表面は豊かな植生につつまれています。また険しい崖とは対照的に、眼下には夢の国のような湯の平がひらけます。そしてマグマから生まれたばかりの新しい火山体の斜面には、その途中まで植生がもぞもぞとはいあがりつつあることがわかります。ここに立つと、大きな自然の移り変わりの歴史とともに、ここが植物たちのいのちと火山活動とのはげしいせめぎ合いの現場であることを実感できると思います。






            ~ 浅間山 千の芽立ちを 押しもどす ~






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