楽園信州

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<VOL.204>四季彩だより~信濃の国から~

渓谷の奇岩!天下の奇観!(辰野町)

秋も深まり、心地よかった秋風も冷たさを増し、コート姿の人も見かけるようになってきました。
木々の紅葉も色を増す中、庭先などでは色とりどりの小菊の花が咲き始め、季節は晩秋へと向かい始めています。
あと2か月で今年も終わり!? ちょっと早すぎますか・・・?(笑)
さて、今回は、渓谷に横たわる奇岩と山水画を思わせる奇観の紹介です。


長野県南部に位置する辰野町は、6月14日配信の当メルマガでも紹介しましたが、“ほたる”の里として有名です。
この辰野町に、世にも奇妙な“岩と栗”がひっそりと時間の流れとともにたたずんでいます。

 
(横川の渓流に身をひそめる)           (不思議な樹形)     

中央アルプスの北端にある経ヶ岳を源とする横川渓谷は全長18km。
澄みきった清流と目にまぶしい春の新緑や秋の紅葉など、一年を通じて訪れる人を自然の懐に包みこんでくれます。


(渓流に横たわる大蛇!?)

この横川渓谷に「横川の蛇石(よこかわのじゃいし)」とよばれる奇岩があります。

昭和15(1940)年に国の天然記念物に指定されたこの岩は、粘板岩に貫入した閃緑岩(せんりょくがん)が川底から露出したもので、ほぼ等間隔に白いシマ(石英)が入っているため、岩脈が蛇腹のように見えることから「蛇石」と呼ばれています。


(川の中を進む!それとも寝てる?)

地元の横川地区には・・・
その昔、2匹の兄弟竜の喧嘩から横川川が氾濫し、下流の集落が鉄砲水に襲われるところを2匹の母子の蛇が自分を犠牲にして救いました。そのことを熊野権現が感心し、後世までにもその功績を称えるために蛇石に変身させた。
・・・という民話が残っています。

この時期の横川渓谷は、川の流れと風の音だけが聞こえる静寂な雰囲気を醸し出しており、赤や黄色の落ち葉に身をまとう蛇石が静かにたたずんでいます。
深まりゆく秋の中、蛇石と話をしてみてはいかがですか。

奇妙な岩の次は、奇妙な栗です。
辰野町小野地区にある「しだれ栗森林公園」には、「小野のしだれ栗」と呼ばれる800本以上のしだれ栗が自生しており、大正9(1920)年に国の天然記念物に指定されています。
しだれ栗は、その名のとおり枝が傘状に垂れ下がり、通常の栗の木とは全く違った姿をしています。
また、単に枝が垂れ下がっているのではなく、その枝がいく重にも湾曲していて、実に奇妙な樹形なのです。

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