よむナガノ 県立長野図書館ブログ

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「お餅」のアレコレ

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鏡開きが終わり、年末年始から続いていたお餅三昧の食卓もこれで一区切り、という方が多いのではないでしょうか。煮ても焼いても良し。様々な味付けで楽しめるお餅は毎日食べていても飽きませんよね(体重だけが心配ですが…

といわけで今回は、みんな大好きもちもちお餅について調べてみました。

 

★「お餅」ってなんだろう?

餅は、古くは「もちひ」といいました。平安時代の辞書『和名類聚抄』(わみょうるいじゅしょう)では「餅」を「毛知比(もちひ)」と訓読みしています。「もち」と呼ぶようになるのはもっと後の時代で、江戸時代になって「もち」は日常語になりました。

「餅」という漢字は、日本ではもち米(穀粒)を蒸してついた餅に代表される粘る餅をさしています。中国の「餅(ぴん)」は、饅頭、餃子の皮など小麦粉製品の総称です。韓国の「餅(とっく)」は、うるち米粉からつくる餅の総称です。

★いつから食べられるようになったのか

奈良時代の法令『養老令(ようろうりょう)』には、国の仕事をする役職名のうち、大膳職(おおかしわでのつかさ)の中に「主果餅(くだもののつかさ)」という菓子(天然の木の実菓子)と雑餅(くさぐさのもちひ)をつくる仕事が記されています。これが文献への初出と言われています。『日本霊異記』には僧を供養するための餅を作った話が記されています。

平安時代になり年中行事が恒例化するようになるにつれ、朝廷や貴族たちの儀礼の供物、食べものとして餅が作られるようになりました。『延期式』や『源氏物語』などの文芸作品にも餅が登場します。お正月には長寿を願うことで歯がための鏡餅、旧暦10月の亥の日には作物の収穫に感謝し害にあわないように祈ることで、その年に採れたお米のお餅、子どもが産まれて生後50日目には子どもが無事に育つように祈る五十日(いか)の餅、生後100日目には百日(ももか)の餅など様々な餅が作られました。

お雑煮は室町時代に食べられるようになりました。最初は武士が酒の肴として夏に食べていました。室町時代の終わり頃からお正月に食べるようになりましたが、やはり武士の酒の肴だったようです。

庶民がお雑煮やお餅を食べられるようになったのは、江戸時代の中頃からです。田んぼが増えたり、米作りが上手になったりした理由から、お米がたくさん採れるようになりました。1800年代になると砂糖がよく使われるようになり、現在和菓子屋にあるような柏餅、桜餅、大福餅、羽二重餅などが城下町などで売られるようになりました。各地の神社や寺の参道、旅人が行き交う街道では赤福、あべかわ餅などの名物餅が生まれました。

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★お雑煮のお餅

地域によって味付けや具もさまざまなお雑煮。このお雑煮にいれるお餅は、関東と関西で形が違います。関東は角餅、関西は丸餅です。お餅は古くは神聖な儀式に用いられていました。円形には霊が宿ると考えられており、満月に豊作を祈ったことからそれにあやかり、丸いお餅をつくって食べるようになりました。

ではなぜ、関東では角餅を食べるのでしょう。江戸の風俗を描いた『大和耕作絵抄』(やまとこうさくえしょう)には、江戸の餅つきの様子が描かれています。お餅をつく男たちと、つきあがったお餅を平に伸ばす女たちの絵をみると、平らになったお餅は「のし餅」といい、ひとつずつ丸くするより四角く切り分けるほうが手間が省けるという江戸っ子の合理的な気質が理由と言われています。またお正月に食べるお雑煮には、年神様と一緒にお餅を食べてお祝いするという意味があります。

★お年玉はお餅?

お正月に子どもたちが貰って喜ぶお年玉。実は、お年玉の始まりもお餅だったのです。

昔は「命は一年経つと弱々しくなる」と考えられており、お正月に家族一人一人の丸餅をつくり、年神様に新しい命をくださいと祈りました。年神様の御霊が宿った餅玉を「年玉」と呼ぶようになり、家長が家族に「御年魂」すなわち「御年玉」として分け与えました。

 




なるほど。お年玉は昔はお餅だったんですね来年、子どもにあげるときに一緒に教えてあげよう
お正月だからと何気なく食べていたお餅ですが、一年の無病息災を祈り、ありがたくいただこうと思いました

<参考資料>

『書 名』/著者名/出版者/出版年

『もち(糯・餅)』    渡部忠世/著  法政大学出版局   1998

『聞き書ふるさとの家庭料理5 もち 雑煮』 農山漁村文化協会/編     農山漁村文化協会 2002

『日本の「行事」と「食」のしきたり』 新谷尚紀/監修  青春出版社  2004

『発見!体験!日本の食事6 もち』  次山信男/監修  ポプラ社  2002

『もちの絵本』  えがわかずのり/編  農山漁村文化協会   2004

 

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■この「調べちゃいました~疑問解決~」は、これまで県立長野図書館メールマガジンに掲載してきましたが、読みやすさ等を考慮し、ブログにお引越しすることになりました。今後はこちらでご愛読いただきますよう引き続きよろしくお願いいたします。

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