い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

い~な 上伊那

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18万6千年後、日本一高い山は「仙丈ケ岳」!?

 魅力発掘探検隊Oです。
 下界の30度を超える暑さをのがれて、標高2303mの北沢峠に行ってきました。

 北沢峠へは、伊那市長谷にある「仙流荘」の南アルプス林道バス乗り場(標高880m)から出発します。

 南アルプス林道は、昭和42年から昭和55年にかけて建設された林道ですが、自然保護のため、一般車両の通行はできません。
 私が訪れた8月は登山シーズンの真最中のため、多くの登山客で賑わっています。この日の朝6時発の1番バスは、増発して28人乗りバス9台で対応したそうです。この夏一番登山客が多かった日には16台を連ねるほどだったとか。

 バス乗り場から数分のところにある黒川の浅瀬は、暑さを逃れて水遊びをする人たちに人気のスポットで、多い時には千人くらいになるそうです。バスの運転手さんいわく、、「まあ、伊那市の湘南海岸ですな!」icon12
 戸台大橋には、管理人さんがいて専用ゲートを上げてくれます。ここから先は上り坂、バスが標高を稼いでいきます。道幅が狭いので運転手さんは頻繁に無線で所在地の情報交換をしながら、すれ違い場所のポイント確認をしていきます。


 「ここは、織田裕二主演の映画、「アンダルシア」の撮影現場です。」

 「左に見えるピンクの花はオオビランジ。そっちはタカネナデシコ。青いのはトリカブトです。そっちの黄色い花は、マルハタケブキ。これはカモシカもまずくて食べないので、これだけ保護しているように増えてしまうんです。」

 「そこの蝶は、ヒョウモン蝶、こっちはアサギマダラ。この蝶は台湾から沖縄のほうから飛んでくるそうです。」

 「このあたりは昔、海底にあって、麓の集落ではアンモナイトの化石が発見されています。今でも、1年に4mm隆起していると言われています。」
(…ということは、(富士山の3776m-仙丈ケ岳3033m)/4mmで、18万6千年後には日本一高い山になるってこと!!)

 「この地層は、唐沢露頭といって、中央構造線がはしり、左右地層が違うでしょ。石灰岩と…??」

 「左に見える山が鋸岳。あのV字の切れ込んだ所に風穴が見えるでしょ。」
など、矢継ぎばやに運転手さんが解説してくれます。

 

 南アルプスは山頂までのアプローチが長く交通手段も限られていることから、北アルプスや中央アルプスと比べ登山客が少なく、静かな空間が広がっています。また、北沢峠遊歩道や原生林遊歩道もあり、山小屋を中心に散策するには、お薦めのエリアです。

 仙丈ケ岳はその山容から南アルプスの女王と言われています。当日はその女王を源として流れる水を集めて落ちる「藪沢の大滝」を目指したのですが、「登山道から萱の中を分け入っていかなければならないから、やめたほうがいいよ。」とアドバイスを受け、遠景から見ることにしました。
 バスの中からもその姿を見ることができるのですが、北沢峠から車道を30分くらい戻ったところにある藪沢渓流横断付近からは、より美しくその姿を仰ぎ見ることができます。


 車道を歩いていたら、カモシカが道端に出てきて、私を不思議そうに見ていました。サルは恥ずかしがって、直ぐに山のなかに消えてしまいました。

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