い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

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矢彦神社と小野神社 ~二つの小野と二つの神社~

こんにちは。魅力発掘探検隊のNです。

先日ご紹介した辰野町沢底の「日本最古の道祖神」を後にした私たち探検隊は、塩尻・松本方面に向かって国道153号を北上しました。
辰野町の「小野地区」にあるJR小野駅の少し先に郡境があり、そこを越えると、塩尻市の「北小野地区」へと入って行きます。

その昔、天正19年(1591年)に飯田藩と松本藩の争いがあった時に、かの豊臣秀吉の裁定によって、小野地区は筑摩郡と伊那郡に分けられたのだそうです。何と420年以上も前のことです。

この二つの小野地区、人々の交流はもちろん盛んですが、様々な分野で仲良く手を組んでいます。
例えば、小学校は辰野町塩尻市学校組合立の「両小野小学校」が辰野町にあり、中学校は塩尻市辰野町中学校組合立の「両小野中学校」が塩尻市に置かれているといった具合です。

さて、神様はどうなっているのでしょう。
まず、塩尻市北小野には「小野神社」が祀られて、氏子は塩尻市北小野地区の人々。

  小野神社 拝殿

そして、南側に隣接して「矢彦神社」が祀られ、こちらの氏子は辰野町小野地区の人々です。
この「矢彦神社」の敷地は、辰野町の飛地、つまり「矢彦神社」は塩尻市の中の辰野町にあるのです。
 
  矢彦神社 拝殿(県宝)

二つの神社は、いずれも信濃国二之宮として古くそれぞれに立派な社殿があり、何だかお互いを意識して競争しているようにさえ見えます。社殿や池のみならず、毎年の例祭や、七年毎の御柱祭も、すべて別々に執り行われているのです。
両神社の社叢は、県の天然記念物に指定されており、その境内を横切って「神社境界」という小さな境が設けられています。

昔から「人を見たけりゃ諏訪御柱、綺羅を見たけりゃ小野御柱」と言われていますが、これは「矢彦神社」、「小野神社」両方の神社の御柱のことを言っているのだそうです。
 
  矢彦神社の御柱。こちらは諏訪大社と同じ樅の木だそうです。

 
  小野神社の御柱。こちらは赤松で木の種類が違うそうです。

二つの小野があるのでそれぞれに神社があるのかと思いましたが、永禄10年(1567年)に、武田信玄の家臣仁科盛政が残した文書に「小野南北大明神」と書かれているそうです。
だとすれば、先の豊臣秀吉の裁定より前から、ここには立派な二つの神社があったことになります。

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