じょうしょう気流 「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

じょうしょう気流

「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

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イノシシと鉄砲(小島大池)・・・ため池のお話 その5   

農地整備課のSマツカゼです。

塩田平には多くのため池があり、農林水産省のため池百選には「塩田平のため池群」として選定されています。

空から見た小島大池(中央下)

 

今回は「小島(こじま)大池」について紹介します。


 小島大池は、塩田平の中でも大きなため池で、湯川や産川の下流域に位置する中継的ため池(一般的には皿池と呼ばれているもの)です。
小島地区の水田は、湯川や産川水系の下流域に位置しているため、昔から水の確保に大変苦労してきました。
その後、大正13年と15年の大干ばつを機に築造された澤山池(昭和13年3月完成)のおかげで、ようやく水不足が軽減されました。
また、昭和39年になってからは、湯川水系の山田池(本ブログのため池のお話その4で紹介しています)に持っていた水利権も放棄しています。

※貯水量は10万2千トン、堤頂の長さは555m、堤体の高さは5.5m


かつての取水口(木製の土井)と田園整備事業で建てられた看板

「ため池にまつわる民話」
1689年(元禄2年)のことです。

東の下之郷山の方からたくさんのイノシシが駆けて来て、田んぼを荒らし始めました。
お百姓さんが玉の入っていない鉄砲を撃ったところ、音に驚いたイノシシは、小島村の大池に飛び込んで5匹が溺れ死んでしまいました。
当時、幕府から動物に危害を加えたり殺したりしたものには重い罰となる「生類あわれみの令」が出ていましたので、村人が上田藩へ報告したところ、お奉行さまからは「大池の東にある長池に死骸を埋め、その理由を書いた立て札を立てなさい。」と命じられ、一件落着しましたとさ。

参考文献
①長野県ため池基本台帳
②上田小県近現代史研究会ブックレットNO7
③上小地方事務所農地整備課作成のパンフレット「農業農村と民話の世界・塩田平のため池」

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