じょうしょう気流 「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

じょうしょう気流

「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

東御市のもうひとつの歌舞伎舞台

地域政策課のOです。

以前、春のブログで、桜舞う中東山歌舞伎を見に行ったときのものを掲載しましたが、その際に同じ祢津地区内にこの東山歌舞伎が行われた舞台とは別にもうひとつの歌舞伎舞台があるということを知りました。
いずれ行ってみようと思っていて、ようやく行くことができました。

それが「西宮歌舞伎舞台」。

この舞台は祢津健事(たてごと)神社の境内にあります。


回し付きのこの舞台は、江戸時代の文化13年(1816年)に造られたことが記録によって分かっているそうで、その後に改修されたものの、主屋部分の構造は創建当時の古い部材が残されており、回り舞台としては、日本で最も古い舞台であると言われています。

間口は8間(約14.5m)、奥行は4.5間(約8.1m)、屋根は寄棟造り茅葺き(現在はカラートタンぶき)で、主屋背面の中央部分一部に下屋が付けられています。内部床面には直径3間(約5.4m)の円形の回し部分があり、この中心の床下に据えられた心棒に直角に交差した2本の腕木を押し回し、回転させる仕組みになっています。

また、舞台の装置を左右に引き分ける「セリ分け」や、前後に移動させる「セリ出し」、床下の奈落から舞台上に役者が登場する3ヵ所の「セリ上げ」、さらには、舞台背景をどんでん返しする「田楽返し」などの装置もあり、ダイナミックな演出効果ができるよう設計されています。

この舞台は、その規模の大きさや、背面の窓を開けることで裏山を背景として用いることができるなど、農村の演劇史上からも貴重なものといわれています。

現在は残念ながらここで歌舞伎を見ることはできないとのことで、この日も中を見ることはできませんでしたが、案内板にはかつて行われた歌舞伎の様子を撮影した写真が掲げられており、ここで大勢の皆さんが歌舞伎を楽しんだことが伝わってきます。

昔から、地元では『舞台見るなら西宮へ、芝居見るなら東町へ』と言い伝えられているとのこと。いつかこの舞台で歌舞伎がまた見られることを期待してしまう、そんな素晴らしい舞台でした。

所在地:長野県東御市祢津2253

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