じょうしょう気流 「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

じょうしょう気流

「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

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260年の伝統を披露~祢津東山歌舞伎 秋の公演~

地域政策課のHです。

東信地域で唯一活動を続けている地歌舞伎「祢津東山歌舞伎」が秋の公演を行うということで、見に行ってきました。

この東山歌舞伎、4月29日に行う定期公演は祢津東山地区にある日吉神社裏手の舞台を使って行われるのですが、今回の秋の公演は東御市文化会館「サンテラスホール」で行われました。

これは文化会館側から提案があって実現されたとのこと。
木戸銭(料金)は無料!です。
会場には地域の地歌舞伎を見ようと大勢の観客が集まっています。


最初に、「三番叟」(さんばそう)という舞いが披露されます。

この三番叟、歌舞伎が始まる前に祝儀の意味もこめて舞われるもので、その舞は五穀豊穣を寿ぐように、所作に農事の際の地固めや種まきなどをする仕草があり、豊作祈願の意味もあるようです。

三番叟の舞で舞台が清められると、いよいよ歌舞伎の幕が上ります。

今回の演目は「一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)熊谷陣屋の段」。平家物語を題材にした名作です。

三味線の物悲しげな音色と語りに乗せて、舞台は始まります。

演じられる物語は熊谷直実と平敦盛の逸話。
一ノ谷の合戦で大敗した平家の若武者 平敦盛が討たれ、源氏の武将である熊谷直実が源義経にその首実検を行うが、実はその首は敦盛のものではなく、かつて敦盛の母に助けられたことがある直実が敦盛に代わって自分の子の首を差し出したものだった。
それは、平家の武将に助けられたことがある義経が敦盛を助けよという謎かけとも思える制札を掲げ暗に直実に指示したものであり、義経はその首を敦盛と認めるとともに、当の敦盛は鎧びつの中に隠され、かつて義経を助けたことがある平家の元武将の手で密かに助け出される。
しかし、直実は自分の子を失った失望感から僧となって旅立つというもの。

子どもを敦盛の身代わりとして失った直実の妻 相模の真実を知った時の悲しみと葛藤、うろたえが演技を通じてひしひしと伝わり、観客から大きな掛け声がかかります。

最後に直実が「16年は一昔。夢だ、夢だ」と言って去っていくと、観客から大きな拍手が湧き上がり、終演後の舞台あいさつでも拍手が鳴り止みませんでした。

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